サステナビリティ

企業が取り組むSDGs|持続可能な未来に選ばれるのは、持続可能なビジネス

SDGs(Sustainable Development Goals:エスディージーズ)は、日本語で「持続可能な開発目標」と訳されます。ここで重要なのは「持続可能」というキーワードです。自然の恵みを最大限に享受し、生きる私たち。地球も経済も、持続可能でこそ、豊かな未来が実現します。ビジネスとの親和性も高いSDGs、その取り組み方やメリットをご紹介します。

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SDGs (持続可能な開発目標)について

1. SDGsとは?

SDGs(持続可能な開発目標)とは、国連が2015年に採択した2030年までに達成すべき国際目標です。SDGsは、貧困、不平等、気候変動など、世界が直面する様々な問題を解決するために設定された17の目標で構成されています。これらの目標は、社会、経済、環境のバランスの取れた発展を目指し、すべての人が尊厳を持って生きることができる持続可能な世界の実現を目的としています。

2. 日本のSDGsへの取り組み

日本政府は、SDGs達成に向けた取り組みを積極的に推進しています。2016年には「SDGs推進本部」を設置し、国内外での目標達成に向けた政策や行動計画を策定しました。また、多くの企業や自治体も、持続可能な社会の実現に向けてSDGsに取り組んでいます。

3. SDGsの17の目標

SDGsは、以下の17の目標で構成されています。

世界中のあらゆる形態の貧困を終わらせる。

飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する。

世界中のあらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。

すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。

ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う。

すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。

すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。

包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。

強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。

国内及び各国家間の不平等を是正する。

包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。

持続可能な消費生産形態を確保する。

気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。

持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。

陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。

持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責 MDGs 任のある包摂的な制度を構築する。

持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

2030年のアジェンダ

2000年9月にニューヨークで開かれた国連ミレニアム・サミットで189人の世界の指導者は「ミレニアム宣言」を承認した。ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)は、2015年までに達成すべき期限を決めた、測定可能な八つの目標で、宣言実施のための行程表である。MDGsは、貧困を削減し、貧しい人々の生活を改善するための集団的行動のための枠組みを提供するものである。MDGsには8項目の明確な目標を超えて貧困と飢餓の解消や保健、教育、生活環境、環境の持続性、ジェンダーの平等などの改善で見られる進歩を測定する12項目の期限を定めたターゲットが含まれる。

2015年までに、グローバル、地域、国家、地方のレベルでの協調努力によって、すべての目標について大きな進歩が見られ、何百万という人々の生活が改善された。「ミレニアム開発目標報告2015」に述べられたデータや分析は、目標にそった介入、健全な戦略、適切な資源、そして政治的意思があれば、たとえもっとも貧しい国でも劇的かつ未曽有の進歩を達成できることを証明した。同時に、多くの領域で成果は一様ではなく、不足していることも認めた。そうした状況のもとに、MDGsに関する事業はまだ終わっておらず、新たな開発の時代へと継続する必要があった。

MDGsおよび地球サミットによる成果とそこから学んだ教訓を踏まえて、2015年9月25日から27日まで「ポスト2015開発アジェンダ」採択のために開かれた国連サミットで、加盟国は決議20/1「われわれの世界を変革する: 持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択した。「2030アジェンダ」は、ミレニアム開発目標(MDGs)が達成できなかった事業に取り組む一方で、三つの側面、すなわち経済、社会および環境における持続可能な開発をバランスの取れた、統合された方法で達成することを目指す。それは、国連の活動の三つの柱の目標、すなわち平和と安全、人権、そして持続可能な開発の目標を単一のアジェンダに統合するという、この種の合意では初めてのものである。それは、経済や社会の問題に個別に焦点を合わせるというこれまでの開発へのアプローチからのパラダイムシフトを反映している。また、ミレニアム開発目標に比べ環境により大きな力が注がれている。

大胆かつ斬新、「2030アジェンダ」は2030年までに貧困を撲滅し、持続可能な未来を追及する。それは普遍的なアジェンダで、一つの「宣言」、2030年までに達成すべき「17の目標」(以下参照)、活性化されたグローバルなパートナーシップも含めた「実施手段」、「レビューとフォローアップ」のための枠組み、から構成されている。広範囲に及ぶ貧困、不平等の高まりと富、機会、権力の格差の問題から環境の悪化と気候変動がもたらす危機の問題まで、世界は今計り知れないほどの挑戦に直面している。2030アジェンダはあらゆる面で貧困を終わらせる行動計画を提供している。「だれ一人取り残さない」し、「もっとも取り残された人には最初に手を差し出す」。また、気候変動、防災、開発のための融資に関して2015年に開かれた他の三つの会議で採択された成果に基づいて事業を進める。